金
10
2月
2012
過日、「働く男のノートPC奇譚」なるエントリを拙ブログに掲載した。それは静寂な新幹線車内等でパタパタパタパタとノートPCを叩き続けるビジネスパースンらを批判する内容であったが、自分は今、その内容を取り下げたいと思う。わたしが間違っていた。
無論、あの音を不快に思う気持ちに変わりはないのだが、なんつーかこう、新幹線内や旅客機内で仕事をするのは「時代の趨勢」ってやつであり、今、そこに文句をつけても仕方がないと思うに至ったのだ。 〈パタパタパタパタ〉 その昔、昭和33年に運転開始となった「特急こだま号」の東京―大阪間所要時間は6時間50分(のちに6時間40分に短縮)。現在の視点で見るとウルトラのんびりさんだが、それでも当時は「東京―大阪間の日帰りが可能に!」というのは驚愕すべき高速化であり、またそれが「こだま」という車名の由来でもある。以上、週刊モーニング連載『カレチ』からの受け売りである。
それから50年以上が経った今、新幹線のぞみ号にお〈パタパタパタパタ〉ける東京―大阪間の所要時間は皆が知るとおり2時間半を切っている。そしてその短縮分は、ビジネスパースンらが出張先で酒色に溺れるための時間となったわけでは決してなく、さらなる業務をこなすための時間に〈パタパタパタパタ〉あてられていることも、皆が知るとおりである。〈パタパタパタパタ〉
そういった濃密なる業務をこなして〈パタパタパタパタ〉いる現代のビジネスパースンらを批判した自分は、間違っていたと思うのだ。そして、その激務により勤務先企業や自らが経営する会社、あるいは国家を支え、究極的には己の愛する家族を支えているパースンらを、ロクに税金も払っていない中年無職の自分が批判するなど、おこがましい。百年早い! そうも思うのである。〈パタパタパタパタ〉
ということで、過日のエントリの内容は忘れていただきたい。吐いた唾を飲むわけにはいかぬので削除はしないが、「とくかく忘れてください!」と〈パタパタパタパタ〉切に願うものである。
……ところで、先ほどからパタパタパタパタと聴こえ、文中の変なところにインサートされるこのパタパタ音は何なのか? 「面妖な……」と思いつつ車内を眺めてみると、あ、言い忘れたが自分いまJR山手線の車内でつり革を握ってるんすけど、斜め左方向に座ってるビジネスパースンが、何やら小さなマシーンの釦をパタパタと連打している。
電子辞書のようなものか? 最初はそう思ったが、よく見てみるとハンディサイズのゲーム機のようだ。自分はそっち関係に無知なので詳しいことは不明だが、ぴーえすぴーとかいう小型遊技機なのだと思う。
……20代後半とおぼしきパースンよ。その行動はイカンし、遺憾であると、小生は愚考するよ。先に述べたとおり、新幹線ないしは旅客機内での業務用パタパタは良い。や、決して良いとは思わぬが、致し方ないと思う。またその姿には、ある種のダンディズムもある。働く男としての。
しかし翻って、尊公のその姿はなんだ。いい年をした日本男児が背中を丸め、公衆の面前で遊戯に没頭し、没頭するだけならまだ良いが、パタパタパタという耳障りな音を発し、隣席に座る者にヒジをぶつけ。そこには「働く男のダンディズム」が一切ないではないか。もっとシャンとしたまえ。たとえ自分を含む無名の庶民であっても、男子たるもの、公衆の面前に立つからには体も心も常にシャンとしていなければならない。自分はそう思っているし、今後の尊公にもそれを求めたい。猛省すべし!
……とそんなことを昨日、自分はJR山手線外回りの車内で『週刊少年ジャンプ』を一心不乱に読みふけりながら考えていた。
伊達さん、出版厳しそうだよ。神保町の本屋がらがらだし。徳間のレコード部門厳しそうだしさ。PCですけど、うちは富士通のノートを3年前ぶっ壊してから、中国製のDELLを愛用してます。4万円くらいかな。
